交通事故に遭遇した場合は精神科での治療が必要なこともある

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交通事故に遭遇すると、たとえほとんど無傷であっても、精神的に不安定になってしまうことが少なくありません。事故後、身体的な不調が出た場合も、肉体にダメージを受けたことが原因ではなく、精神が傷ついたことで発症した可能性があります。

したがって、なんらかの不安を抱えている場合は、できるだけ早めに精神科にかかるべきでしょう。「関連 > 交通事故弁護士相談 > 弁護士法人アディーレ法律事務所

事故の被害者になると恐怖、不安、そして大きなストレスを抱える

交通事故による精神的なダメージ、それによって発症する症状とは具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。まず、事故の被害者になった場合ですが、やはり、事故に遭ったときの光景や衝撃による恐怖が精神を傷つけることになります。

けがを負ってしまった場合は、より強い恐怖が心にすり込まれることになるでしょう。こうした恐怖は、事故に遭ってから時間が経っても不安という形で長く心の中に残り、その不安によって食欲不振や胃腸の不快感、あるいはめまいや吐き気、パニック障害、うつなどが発症する可能性が高まります。

また、日常生活はそれほど問題がないものの、車に乗ることがまったくできなくなる、事故現場を通ることができなくなり、それまで通勤通学などで使っていた道を大きく迂回しないといけなくなる、といったことが起こることもあります。

フラッシュバックも交通事故経験者にはよくあることです。いつもは普通に生活できるのに、あるとき突然、事故に遭ったときのイメージが思い浮かび、恐怖で過呼吸などを引き起こしてしまうのです。こうした症状を抑えるためには、まず、精神科で抗不安薬を処方してもらうのがいいでしょう。

精神科で出される抗不安薬は依存性があるので怖いと考えている人もいるかもしれませんが、医師の注意に従って飲めば簡単に依存することはありませんし、また、症状が安定してくれば薬を減らしていくことができます。精神科に通わず、薬も飲まずに不安を消していくということも不可能ではありませんが、症状を抑えることができたとしても時間がかかってしまいますし、医学の力をまったく頼らないことで逆に症状が悪化していくことも考えられるのでおすすめはできません。

今まで、精神科にかかったことがないという人の場合、精神科へ通うことに抵抗感を抱くことがあるかもしれませんが、別に怖いところではありませんので、まずは一度行ってみるといいでしょう。抗不安薬だけではなく、カウンセリングも併用して治療するという方法もあります。

交通事故によって自分がどれほど怖い思いをしたのか、あるいは傷ついたのかをカウンセラーにすべて話すことで心を軽くしていき、不安を打ち消していくというものです。恐怖や不安によるストレスは、話を聞いてくれる人と会話することでかなり減らすことができるので、効果的な治療といえるでしょう。

特に、交通事故に遭って大けがをしてしまい、精神的なショックであまり外出できなくなったという人は、孤独に陥りがちです。孤独になると、さらに不安感が増していくという悪循環にはまってしまうので、そういった点でも人と話すことは効果があります。

ただ、カウンセリングによる治療は健康保険が使えないので、費用が多くかかってしまいます。事故の加害者から治療費を出してもらえるのであればいいですが、たとえば、自損事故で保険金が下りず、カウンセリングを受けるためのお金を用意するのが難しいという場合は、病院で相談をしてみましょう。

交通事故を目撃したことでPTSDを発症することも

交通事故の被害者ではないものの、事故に遭遇して悲惨な現場を目撃してしまったという場合も、後々、精神的な問題が出る可能性があります。こうした現象は珍しいものではありません。たとえば、事故現場によく駆けつけるレスキュー隊員や救急隊員が、あまりにもひどい状況を見て、ストレスに苦しめられることがあります。

こうした症状はPTSD(心的外傷後ストレス症候群)と呼ばれます。交通事故を目撃したあと、不安でたまらなくなったり、食欲がなくなったり、眠れなくなったりした場合は、やはり精神科に行って相談してみるようにしましょう。

PTSDの治療も、基本的には抗不安薬を使うことになります。大人だけではなく、子供が事故を見た場合もPTSDを発症する可能性があるので、もし子供をつれて交通事故の現場に遭遇した場合は、すぐに手で子供の目を塞いで現場を立ち去るのがいいでしょう。

子供は基本的に好奇心が強く、パトカーや救急車が集まってくる現場を見たがるかもしれませんが、だからといってなにも対処せずに見せると、後々、PTSDを発症することが少なくありません。

交通刑務所に入った加害者が精神的な傷を負っていた場合

事故の加害者も、やはり精神的なショックを受けます。ただ、死亡事故を引き起こしてしまった場合は交通刑務所に入ることになるかもしれません。もし、刑務所内でPTSDを発症した場合はどうなるのでしょうか。交通刑務所であっても、当然、医師の診察を受けることが可能ですが、手厚い治療はあまり望めません。

交通事故の被害者であれば、お金を払うことでカウンセリングを十分受けられますが、交通刑務所にいる加害者は、仮にお金を持っていたとしてもカウンセラーを刑務所に呼ぶということができないからです。したがって、抗不安薬や睡眠薬をもらい、それを飲むだけということになるでしょう。

精神状態に重篤な問題が発生し、普通に生活をすることは無理と判断されれば医療刑務所の精神科に送られる可能性はありますが、PTSDだとそこまではいくことはまずありません。

家族を交通事故で失ってしまったら

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身内が交通事故に遭い、その結果、亡くなってしまったという場合、残された家族が精神的な問題を抱える可能性があります。車での移動は家族が揃っていることが多く、死亡事故が起きると、複数の家族を失ってしまうことも少なくないので、その場合、精神的なショックはかなり大きくなるでしょう。

当然、精神科での治療が必要になってきますが、同時に交通事故の被害者の会に参加するというのもありです。

同じ境遇の人たちと話すことで、精神的に安定することが期待できます。

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交通事故は多くの人の心を傷つける

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交通事故というのは被害者だけではなく、被害者と加害者の家族、友人たち、目撃者、現場で救出にあたった人たちなど、多くの人間の心を傷つけてしまう可能性があるものです。そういったことを肝に銘じて、運転するようにしたいものです。